藤田孝典氏著「貧困世代」(副題 社会の監獄に閉じ込められた若者たち)(講談社現代新書)※ネタバレあり

こんにちは。森陽(もりあきら)です。

今回は本のご紹介です。

藤田孝典氏著「貧困世代」(副題 社会の監獄に閉じ込められた若者たち)(講談社現代新書)

です。

以下ネタバレもありますので、ご注意ください。

Prawny / Pixabay

本書はタイトルから想像できるとおり、若い世代が貧困に陥っていることを分析的に考察している一冊です。

著者である藤田孝典氏(以下「藤田氏」といいます。)は「下流老人」(朝日新書)の著者でもあるのですが、若者も貧困に陥っているとし、本書を上梓しています。

目次から章のタイトルのみ抜粋して引用します。

(引用開始)

第1章 社会から傷つけられている若者=弱者

第2章 大人が貧困をわからない悲劇

第3章 学べない悲劇-ブラックバイトと奨学金問題

第4章 住めない悲劇-貧困世代の抱える住宅問題

第5章 社会構造を変えなければ、貧困世代は決して救われない

(引用終わり)

第1章では傷つけられ弱り切った若者の実例を紹介しています。 藤田氏が強調するのは、困っている若者が決して特別な存在ではなく、ごく普通に存在しているということです。

第2章では大人(主に40代よりも年上の世代)が若者の貧困をわからない現状を訴えています。

第3章ではブラックバイトと奨学金の問題を取り上げています。ブラックバイトとは学業に支障をきたすようなバイトで、例えば試験期間でも休めなかったりします。また、奨学金利用者は半数を超え、そのほとんどは貸与型でありかつ有利子のものであるとします。また、大学の学費高騰についても言及しています。

第4章では主に東京の住宅について、家賃の高さを指摘しています。家賃が高いから親元を出ることができない若者がいると指摘しています。親との関係が良好ならいいのでしょうが、そうでないならストレスフルであるのではとの指摘もあります。

第5章は藤田氏の提言が載せられています。若者の現状をしっかりとアセスメント(調査)し、単に就労を促すだけではなく、社会構造を変えていく必要があると提言しています。

藤田氏は大学の客員准教授でもあるので、さすがに文章は論理的に構成されており、一つの視点を得ることができる一冊です。そして読む人の立場によっては感想は様々な気がします。特に世代によって感想が分かれるのではないでしょうか。

特に上の世代の方々、まずはぜひご一読を。

Unsplash / Pixabay

 

本書でも指摘されていますが、若者の貧困は構造的に作られています。そう言える根拠を以下に示します。

まず、正社員の椅子が少なくなってきています(非正規社員の激増)。

以前なら大学を卒業しさえすれば普通に正社員になることができ、普通に働いていればそこそこの生活を維持することができました。しかし、今はご存知のとおり正社員の椅子は少なくなる一方です。かつての世代に比べ、現在の世代の就職活動の厳しさは半端ではありません。今ではかつての「普通の生活」は一部の人だけが勝ち取り得る勲章のようなものになっています。

次に親世代の所得の減少です。バブル崩壊後サラリーマンの収入は激減しており、特に近年においてその傾向は顕著です。親に余裕がなければ子どもにかけることができるお金は少なくなります。すると、若者は学習にかけられる費用が少なくなり、大学に行こうと思えば奨学金やアルバイトに頼らなければならなくなってしまいます。

しかも、追い打ちをかけるように大学の学費は高騰しています。

さらに、悲しいことに、普通の生活ができる収入を得ることができる職業は限られています。アルバイトをし、奨学金という名の借金にまみれて大学は出たものの、アルバイトの延長のような仕事しか得ることができない可能性は大いにあるのです。

そして、このことは当の若者は痛感しているものの、親世代にはなかなか理解されない現状があります。

Maiconfz / Pixabay

 

どんな親に生まれるかで、どんな学習ができるかがほぼ決定されてしまっている。

それが今の日本の現実だと言わざるを得ません。

しかも、学習の量と質は所得の量とほぼ比例してしまいます。

ということは、貧困家庭に生まれれば一生貧困のままになってしまいます。よく言われる貧困の連鎖です。

冗談抜きで今の日本で貧困の連鎖が起きています。

藤田氏が指するよに社会構造を変えない限り若者の過酷な現状を変えることはできません。

しかし、社会構造は若者をより過酷な状況へと追い込む方向で変わろうとしています。

では、今の若者はどうすればいいんだ!ってなりますよね、当然。

残念ながらハピリプも完全なる処方箋を持っているわけではありません。

しかし、現時点で考え得るこの過酷な現状を乗り越えるために若者自身が取り得る「策」を次回お示ししたいと思います。

たった一人の若者がハピリプをきっかけに飛躍してくれたら大成功です。

では次回をお楽しみに。

ではでは。

※本の紹介についての記事は「まとめ「本を紹介」編」にありますので、ぜひご覧ください。また、ハピリプのそれ以外の記事は「サイトマップ」にまとめていますので、よかったらこちらもご覧ください。ハピリプがあなたの幸せに少しでも貢献できたら嬉しく思います。

※「策」提示済み→「絶望の若者が希望を取り戻す方法」

 

 

 

 

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森 陽 について

森陽(もりあきら)。苫米地式コーチング認定コーチ、作曲家。

正面から真剣に本当に役に立つ情報を発信しています。
ハピリプがあなたの幸せにほんの少しでも貢献できたらとても嬉しい。

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