長岡弘樹氏著「教場」(小学館文庫)※ネタバレあり

こんにちは。森陽(もりあきら)です。

今回は本のご紹介です。

長岡弘樹氏著「教場」(小学館文庫)

です。

以下ネタバレがありますので、ご注意ください。

教場」は警察学校を舞台にした小説です。

今まで警察をテーマにした小説はたくさんあるものの、警察「学校」をテーマにした小説はあまりなかったように思います。その意味で、新鮮な感覚を持ちながら読み進めることができる小説でした。

内容は警察学校の生徒たちを鬼教官たちがシゴきにシゴくというもので、警察学校の厳しさがまず伝わってきます。

また、捜査のときの警察官目線がこんなものなんだというリアリティも感じることができます。例えば、職務質問をするとき、「相手から攻撃される可能性があるから常に備えよ」的な話が出てきたりします。

生徒や教官の心理描写も見事です。

読み応えのある小説なので、ご一読をオススメいたします。

Hans / Pixabay

さて、ここからがハピリプ独自の視点です。

警察学校は警察官として必要な能力を身に着ける場です。従って、種々の訓練を積むことは当然でしょう。

例えば、職務質問の技術、柔道や剣道などの武術、車やバイクの操縦法、取り調べでの心理戦術、刑法や刑事訴訟法の知識などです。

これらはいずれも身に着けるのには相応の訓練が必要です。だから、学校では生徒に厳しい訓練を課すわけです。

しかし、これらは表の役割であり、裏の役割があると感じずにはいられません。

裏の役割とはなんでしょうか?

Alexas_Fotos / Pixabay

それは

思考を奪い、組織に順応させる

ことです。

警察に限らず、組織には上下の力学が働きます。そして、下の人間にはモノを考えずに盲目的に上からの命令に従うことが求められることが往々にしてあります。

したがって、

モノを考えず、盲目的に上からの命令に従う人間

を作る必要性が組織にはあるのです。

そのために研修プログラムが用意されます。

警察学校の裏の役割はそこにあるのではないでしょうか。

例えばこんな感じです。

研修を合宿形式とし、形骸電話等を没収し外部との通信を遮断します。そして、徹底的に厳しい訓練を課し、思考する余裕を与えません。これが続くと人間の脳が「白紙」に近い状態になります。そこに組織に都合が良い思考を刷り込んでいくという寸法です。

また、評価の基準を明らかにしないまま評価を与えます。そうすると、評価される側が評価基準を忖度(そんたく)せざるを得なくなり、勢い評価する側に迎合的な姿勢をとらざるを得なくなります。そうするとおかしいと思ったっことでもおかしいと言えなくなり、これが続くと思考そのものをしなくなります。そうすると「おかしい」とすら思えなくなるのです。

本書ではそこまで露骨に書いているわけではありませんが、上記の視点を十分に読み取ることができます。

この記事を読んだうえで、本書を読むときっと新しい発見があると思いますよ。

ではでは。

※本の紹介についての記事は「まとめ「本を紹介」編」にありますので、ぜひご覧ください。また、ハピリプのそれ以外の記事は「サイトマップ」にまとめていますので、よかったらこちらもご覧ください。ハピリプがあなたの幸せに少しでも貢献できたら嬉しく思います。

 

 

 

LINEで送る
Pocket

森 陽 について

森陽(もりあきら)。苫米地式コーチング認定コーチ、作曲家。 正面から真剣に本当に役に立つ情報を発信しています。 ハピリプがあなたの幸せにほんの少しでも貢献できたらとても嬉しい。
カテゴリー: 子育て タグ: , , , , , , , , パーマリンク

コメントを残す